私の彼氏は真面目過ぎる!【完】
 2番さんの表情がみるみるうちに変貌していく。

 目尻は下がり、鼻の下が伸び、口元はにんまりと無気味な笑みを浮かべている。

 なんだか「はあ、はあ」と息も荒い。


 背中がゾクゾクとする。

 もちろん、彼の突如たる性癖の吐露に、引いているのだ。

 つまり彼はサディスティックな性癖をお持ちで、塾の生徒が宿題で苦しんでいる様子に興奮する、とな。

 彼は黙ってはいるが、きっと彼が求める奥さんは、マゾヒストなのだ。

 私はサドでもなければマゾでもない。

 いや、別に彼がSでもMでもそれは個人の自由なのだが、その相手を婚活パーティーで求めるって言うのは、ちょっと難しいんじゃないかなー?

 私の顔が青ざめたことに気づいたか、取り繕うように、

「僕の関西弁はノーマルなんやけどね!」

と茶化したが、今さら遅いし!
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