それでも君を
「私は大丈夫なんだけど…、先生…、辛そう…」



必死に隠して働いてきた体調を言い当てられてしまい、聴診器を握ったまま固まってしまった。



恵那ちゃんにそんなことを言わせてしまうほど、上手く隠せていないのだろうか。



「そ、そんなことないよ!先生は全然大丈夫!」



空元気な返事をすると、恵那ちゃんがぐっと両手を握りしめて下を向く。



次の瞬間弾かれたように前を向いて、短い言葉を発した。



「だめっ!」



恵那ちゃんの精一杯の大きな声に思わず目を丸くする。
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