それでも君を
私は涙で霞む視界の中で、ふたりを見た。



点滴治療を受けると決めたあの日。



逃げずに立ち向かう道を選んだのは私。



でもそれは、一人で耐え忍ばないといけないということではなかったのだ。



弱音を吐きながら、涙を流しながら、時には誰かの肩を借りて進んだっていい。



温かい人たちに囲まれたこの場所でなら、私は何度でも立ち上がれるかもしれない。



「……ふたりとも、ありがとう……」



しゃくりあげながらそう呟くと、颯くんは「まったく」といつもの呆れたような、けれどとびきり温かい笑顔を浮かべた。



全力で頼ってくれ、その本当の意味を私はようやく理解したのだった。



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