クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)
エレベーターが降りて来て、誰か乗っているだろうとわかっていたが、ドアが開くと、中にいた人物に目を奪われていた。
うわっ…
同じマンションに、こんな素敵な人がいたんだ。
そう思うぐらい、およそ180センチはあるだろう身長、小さな顔の中に整った目鼻立ちは、誰もがイケメンだと言うだろう。
ぼーとしていたらしい私に、彼はエレベーターの開ボタンを押さえ苛立ったように声をかけてきた。
「乗らないの?」
「あっ、の、乗ります」
慌てて乗り込み、彼に背を向けてドアの前に立ったのだ。
「マジか?」
背後で、呟く声が聞こえても、自分には関係のない彼の独り言だと思い聞き流し、イケメンとの密室にドキドキしていた。
「…あのさ」
電話でもしているのかと思い、自分に話しかけられているとは思わずにいたら
「なぁ、無視か?」
「まさか、私に話しかけてます?」
「そう…あのさ…言いにくいんだけどパンツが見えてる」
えっ…ギャー…
慌ててスカートの裾をパンツの中から出して、意味もなくスカートの上からお尻を撫でて
「………み、見ましたよね」
目をそらして頷いた彼。
なんて事だ…
スカートの裾をパンツの中に巻き込んでいたなんて。
素敵な人だと思った人に、パンツを見られるなんて。