昨日、彼を振りました。
仕事中に眼鏡の奥から向けられる荒木さんの視線にどきどきしながら、食事に誘われて迫られてもノー眼鏡だから余裕でかわす。
荒木さんには悪いが、いまはまだこれでいいと思っていた。

……私には、自分がどうしたいのかわからない。

荒木さんのことは好きだ。
慕っているっていって間違いない。

笑っている荒木さんの隣で笑っているのは、酷く居心地がいい。
ずっと、こうしていたいっていうのがやっぱり、正直な気持ち。
でも、ぐらぐらと気持ちが揺れていることも事実。

……荒木さんにもっとふれられたい。

何度、自分のそんな気持ちを否定したことだろう。
きっと荒木さんの眼鏡姿を見なければ、こんな気持ちになることはなかった。
ずっと、隣でなにも考えずに笑っていられた。

けれど。
気付かされてしまった自分の気持ち。
それでもまだ、関係が変わってしまうことが怖くて必死で足掻く。

……なのに。
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