昨日、彼を振りました。
「服は濡れてないな?
……けど、そんなに動揺するようなことか?」

椅子に座り直すと、荒木さんが新しく頼んでくれたビールを喉に流し込んだ。

「だって」

「普段は平気な顔して話してるくせに、会社にいるときだけ挙動不審になる。
なにが違うのか。
……眼鏡、しかないよな」

……そんなにわかりやすかったんだ。

「だいたい、おまえに告白した次の日、なんか様子がおかしいのは前日のことを気にしてるからだと思ってた。
あれも眼鏡だったから、だろ」

「……はい」

ううっ。全部お見通しなんですね。
なんか恥ずかしい。

「なら、こんな簡単なことはない。
眼鏡で三峰に迫れば、簡単に落ちる」

「そんなことは」
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