Sweet in my Room!!
龍仁はただただ、謝るだけだった。




『行かないで』



龍仁があの日の夜に言ったこと。



ホントはずっとずっと、あたしと出会う前からずっと、



裏切られるのを


自分のそばから誰かが離れて行くのを





恐れてたんだ。





傷つかないように


自分に壁を作ってた



頭のどこかにはいつだって、



七海ちゃんがいて



不安と裏切られる怖さでいっぱいだったんだ。




なにも、



わかってあげられなかった。




ごめんね。




あたしは龍仁の右手をそっと握った。指先は冷たくて、大きな手のひらは震えていた。




「あたし、ちゃんといるよ?どこにも行かないよ……そばにいるから……ゆっくりでいい…待ってるから。大丈夫だよ。」


龍仁は静かに涙を流しながら目の前のあたしに寄掛かった。


あたしはそうっと手を回して抱き締めてあげた。



肩が震えている弱々しい龍仁をあたしはただ黙って抱き締めることしかできなかった。




本当にあたしのこと好きなのかな、って不安に思ってたけど、


龍仁はもっともっと不安だったんだね。







あたしが信じてあげないでどうする。


誰が信じる。





あたしが全力で龍仁を信じなきゃ。そしたら龍仁もいつか傷が癒えるはずだから。


あたしたちが流した涙は、


また1歩成長した証のような気がした。


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