嘘つきは眼鏡のはじまり
「えっ、マジでいいの!?」

「聖夜のためだったら!」

ケラケラと明るい笑い声にお弁当のふたを閉じる。
なんか食欲無くなった。

「ねえ、花崎さんも俺のバースディ……」

「行かない」

星名さんの顔が淋しそうになった。

「あ……」

「あんな根暗、放っとこう」

女子社員に腕をとられ、私から視線を逸らした星名さんはいつも通り、キラキラしていた。
ぎゅっと手を握りしめる。

……「ごめんなさい」、ただ一言が言えなかった。
傷つけるつもりなんてなかったのに。

でも、無神経なあなたがいけないんだよ。

ううん、八つ当たりだ。
もっときちんと、断ればよかっただけ。
< 14 / 32 >

この作品をシェア

pagetop