異世界の巫女姫は、提督さんの『偽』婚約者!?
「すずな嬢、お疲れ」

今度は御姉様が来た。
多額の寄付を集められたのか、笑顔がとてもだらしなくなっている。

「あ……はい、御姉様もお疲れ様でした」

「ふふっ、楽しかったよ。特に最後の面返し胴、見事だ」

「ありがとうございます」

「あれには結城も面喰らってたな、あんなにすずな嬢を負けさせようとしてたのに、ぐうの音もでないとは!くくっ、最高じゃないか!」

負けさせようと??
やっぱり……恨まれている?

「私……あの人に何かしたんでしょうか??何故かとても嫌われてる気がするんです」

「それは………あー、そうか、うーん……本当に聞きたいか?世の中には聞かなくていいこともあるんだぞ」

御姉様は明らかに挙動不審になった。
出来るなら言いたくない、そんな気持ちが顔に出ている。
そこまでいい淀むようなこと??
逆に言うと、それ、とんでもないことやったんじゃない?私……いいえ、ビッチが!!
ヤバイな……そんなヤバイことしたのなら知っておいた方がいい。
と私の勘が告げている!!
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