人間消去アプリ
うなるようにあげた声は誰にも届かないと思っていたが、すずねに聞かれた。


「理央、どうしたの?


そんな声をあげるなんて……」


「……一週間前に、私のおばあちゃんが死んじゃったじゃん」


「うん」


「それ、偶然起きた事故なのかなって思うんだよね……」


口に手を当てて、考えているアピールをする。


円歌が会話に加わった。


「えっ、理央のおばあちゃんが死んじゃったのって、理央が【人間消去アプリ】を使ったせいってこと?」


勘が鋭いな、円歌。


心の中では驚くが、表情はキープした。


「さぁ……。


だけど、おばあちゃんが死ぬ前、【人間消去アプリ】におばあちゃんの名前を入れたんだ」
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