どんなに遠く離れていても
自然と目から涙が出てきた。
「ごめんね…。ラブ…。」
そう言いラブを撫でた。
後から知った話だと。
手術後も全然元気がなく。
餌もろくに食べず、動く事もできなかったと。
「ラブはね、ずっとあんたの帰りを待っていたんだよ。」
母に言われ涙が止まらなかった。
私は謝り続けた。
「ごめんね…。ごめんね…。」と。。
撫でてもらって満足したのか…。
また足を引きずりながら小屋に戻っていった。
そしてごろんとし、毛繕いをし始めた。
その日からラブは少しずつではあったけど。
元気を取り戻しつつあった。
裕輔からはその日の夜に電話がかかってきた。
私は携帯を持っていなかったから、母の携帯を借りて話をしていた。
あまり長い間話す事はできなかったけど、祐輔の声が聞けるだけでとても嬉しかった。
『美琴、大丈夫??』
そうやっていつも私の心配をしてくれていた。
『今日、早速手紙出したよ!』
その言葉に手紙が届くのが待ち遠しくなった。
普段文通とかしないからとても新鮮だった。
手紙を出したよと裕輔に言われてから2日後。。
愛知県から千葉県に手紙が届いた。
スマートレターで送られてきて、少し緊張しながら封を開けた。
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