👑Emperor bride


 重苦しい夜が明け、太陽が昇った。

チャンクは城の中ー人ー人身元を
密偵に調べ上げさせ、身元不明の
者達のリストを作り上げ、騙し手口
ではあったが捕まえた。

街中の身元不明の人間全ても
調べ上げ捕まえた。
勿論、密偵で無い者も何人もいた。

しかしその中にラナも例外外れず
お縄になった。

密偵の条件にピッタリとはまる。
行方不明のリストにも載っておらず
隣国の出身でもない。

確かに、誰が見ても妖しかった。


 「直に取り調べる。」

法邸に引き出されたラナは
カワンとヨンスンの援護もあった
が取り入ってもらえず、取り調べに
も立ち合わせて貰うよう頼んだが、
上の役人には聞き入れて貰え
なかった。

「ラナ、久し振りだな!
 どこの国の密偵だ?吐け…!」
チャンクは前のめりになりラナを睨む!

      「フンッ。」
顔を背けるラナに、殿下は言い続ける。

「世を消すつもりであったか?」

その一言に、ブチギレタ。

「あんた消したって何もならんわ。
 私は何もしてない!」

「では‥何故身元不明なのだ?
 この国は甘くないぞ!!」

 「私はラナではありません。
  私の名は‥。」
シーンと静まり返った法廷はラナの、
言葉に、ザワザワし出した。



《《お前は誰だ!! 申せ!!💢バァン》》


チャンクは裏切られた勢いで割
れんばかりに叫んだ。

ムカついたラナは思い付いたように。

「では、お約束下さいませ。
 無実の罪で捕まり、あらぬ疑い
をかけられ
 その見返しに殿下は、
私を二度と探さない!
 会いに来ぬと、御約束下さり
ますか?
 ならば申し上げます。」

殿下は暫く考えていた。



時間だけが流れた。
自分はラナを好いている。
間違いない。
自分を睨む愛らしい目に釘付けに
されている。

しかし‥密偵とあれば国を滅ぼす
  アリと一緒だ。

 意を決して....





「ふむ、我に取引を持ちかける
とは・・・その度胸に免じて


良いであろう。身の潔白を証明して
もらおうか?我が納得するよう。」


フウッと一呼吸すると‥
「殿下とわたくしは幼少の頃より
 仲良くさせて頂いた、琴乃と
申します。
突然この地に舞い降りました。
殿下から頂いたネックレスを取られ
命まで落としそうなところを
ヨンスン夫婦に助けられました。
殿下💢ならば私の事を良く知って
おられると拝顔致します。」


チャンクは、暫くポカーンと、
アホ面うっ下げていた。

コンコンと裁判員の、木づちの音に
《《はっ‼》》と我に
かえると....


「あ、あわわわ、琴乃なのか?
 何故早く申さぬ。」

チャンクは、あわくいながら言葉
になら言葉を吐いた。


「私は直ぐに殿下と分かりました。
 殿下は何度となく、お会いしても
 わかられないまま‥
 御婚礼の話が持ち上がり黙った
ままが得策かと思われました。

 これで私の妾さんの話は消えました。

殿下ともあろうお方が約束を、
話をたがえるなど御座いませ
ぬように‥フンッ。」
プイツ

 殿下は玉座に倒れ込む用にドスン!
 と座った。

 「ラナは無実じゃ。
  私がある国より呼びつけた
女人だ。
  しかし
  暫し城にとどめ置く。
  客人として扱え…よいな。」


ハハーツ 皆さんラナにひれ伏して
「此度のご無礼、お許し
下さいませ。」

そう言って頭を下げた。


チッ約束マモラネーノカョ
「殿下に申しあげます。約束は?」

 「死罪に、なりたいのか?
  琴乃、何年待ちわびたと思う
のだ?。」

「殿下、約束は?」

琴乃は、もう一度聞いた。

「琴乃と分かれば約束など、
水くさい。
 我らは家族ではないか。
 約束など無い!。」


「は、๑`ȏ´๑」
コンニャロ﹏
琴乃は怒りにも満ちた呆れた
顔をした。
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