桜の木の下で
紀輝が告白して、付き合うようになったのは、
大学卒業したときだ。

こうなることは、わかっていた。

でもやっぱり現実になると辛い。

それぞれ社会人になり、入社式を終えた俺は
会社から家に帰る途中にある桜の木の下で
足を止めた。

桜を見ながら、さくらを思っていた。
俺はまだ好きだった。
でも、この気持ちは絶対伝えてはいけない。

「さくら、好きだよ」

声には出さないけど、心の中で告白した。

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