桜の木の下で
「……あの、なんか怒ってます?」

恐る恐る聞いてみた。

「……別に、怒ってねぇよ」

言い方がもうすでに怒ってる。


それでもまだ菅田さんが近くにいて、
ドキドキと苛立ちで、
体温が高くなるのがわかった。


「私、帰りますね」

急に立ち止まった私。
そんな私を見て、
菅田さんはますます不機嫌になった。




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