双星の煌めきは月夜に魅せられて






次の日の夜だった。


家で学校の宿題を終わらせて、桜蘭の資料集めしている時だった。



「……電話?」



スマホのディスプレイにはパパの名前があって、パパからの着信だと分かる。


パパから電話なんて滅多にないのに、どうしたのかな……。


不思議に思いながら電話に出てみると──



『谷口組の進捗は?』


「ああ、昨日も朔夜と夜、行ったけど収穫なし。
ただの犯罪者取り締まりしかできなかった」


『分かった、実はその件なのだが……』



警察で今大規模な捜査をしている。


それも極悪な暴力団──谷口組を撲滅するために。


谷口組は恐らく全国の人は一度でも聞いたことのある名ではないだろうか。


それほど、過去に数多くの人を陥れ、非道な行為をしたということで有名なのだから。


そんな谷口組の頂点となる組長を逮捕するため、ここ最近ずっと夜回りしているが、尻尾を掴めないのだ。

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