双星の煌めきは月夜に魅せられて


「おっはよー!」


「おはよう、月那ちゃん」



今日もなずなは天使だ。


まだ多少傷は残っているが、だいぶ回復している。


顔に関しては完璧に可愛さ100%復活したので、私もホワワンと癒される。



「……聞くの?」


「いや聞けないでしょ!なずなの傷口えぐらせたくないよ!」



「月那ちゃん?朔夜くん?」


「あはは……なんでもないよ!」



なずなを信用してないわけじゃない。


だけど、こちらの情報はどこよりも機密なのだ。


朔夜が桜蘭に入ったことも、幹部と接触したこともなずなに話したら、彼女の身の危険がさらに高まってしまう。


──私達が月夜と分かってしまったら、なずなの安全は保障できないのだ。



だから、なずなに幹部のことを聞こうか考えたが、どうしても躊躇ってしまう。

< 46 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop