双星の煌めきは月夜に魅せられて
「おっはよー!」
「おはよう、月那ちゃん」
今日もなずなは天使だ。
まだ多少傷は残っているが、だいぶ回復している。
顔に関しては完璧に可愛さ100%復活したので、私もホワワンと癒される。
「……聞くの?」
「いや聞けないでしょ!なずなの傷口えぐらせたくないよ!」
「月那ちゃん?朔夜くん?」
「あはは……なんでもないよ!」
なずなを信用してないわけじゃない。
だけど、こちらの情報はどこよりも機密なのだ。
朔夜が桜蘭に入ったことも、幹部と接触したこともなずなに話したら、彼女の身の危険がさらに高まってしまう。
──私達が月夜と分かってしまったら、なずなの安全は保障できないのだ。
だから、なずなに幹部のことを聞こうか考えたが、どうしても躊躇ってしまう。