双星の煌めきは月夜に魅せられて
「ねえ、朔夜!」
朔夜は静かに私を見る。
これは大変だ、朔夜がすぐに気づくことが重要になってくる。
「なずなが姫だっていう情報が出てる!
元姫なのに、現姫っていう情報なの!」
「それって……」
「前までは桜蘭がいてくれたけど、今はいないから狙われる危険性が高まってるの!」
今日のカラオケは密室だ。
何が起こるかますます分からなくなる状況だ。
「どこで知ったの?」
「SNS!奴らは低脳だから、情報を隠すということを知らないの!」
「今日辞めなよ」
朔夜はもの凄い剣幕で私に言う。
そうしたいのは山々だけど……。
「分かるけど、だからといって1人の方が尚更危険!朔夜は桜蘭に行くだろうし、今日はあたしが一緒にいる!」
「……それもそうだな。これ以上拡散されないようにしよ」
「もちろん。だから朔夜にお願いがあるの」