双星の煌めきは月夜に魅せられて






視界が明るくなる。


特に夢を見なかった私は静かに目を開けた。



「目が覚めたか」


「ここはどこ?」


「俺らの倉庫だ」



私は周りを見渡して、近くにいた男に尋ねた。


こいつはさっきいなかったな。


寝起きながらの頭の回転の悪さで、冷静に状況を整理する。



窓がなくて、コンクリート式の冷たい床。


特に何も置物等はなく、独房室みたいなものだろう。



隣には静かに眠るなずなの姿があった。


よかった……なずなも無事だ。


そして鞄は見張りの男の足元に置かれていた。



通信機は……なんであるの?


無いと思っていた通信機をとりあえず確かめようと、探ってみたら予想外なことにあった。


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