ストーカー
部活に支障が出ていることに気が付けなかった自分が情けない。


美咲が偶然聞いた話というのも、これのことだったのかもしれない。


「本当にごめん。あたしのせいだ……」


あたしはそう言い、郁に頭を下げた。


璃桜はサッカー部に欠かせない存在だ。


もしも大会で力を発揮できなかったら、結果を残せなくなるかもしれないのだ。


郁は頭をかき「わかってくれるなら、いいけど」と、バツが悪そうに言った。


「今日は1人で帰るからって璃桜に伝えておいて」


あたしはそう言うと、行くが後ろから引き止める声を無視して、1人で教室を出たのだった。
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