ストーカー
「風景写真なんて嘘なんでしょ?」


「なにを言ってるんだよ、俺は風景写真を撮影してるんだよ?」


西村君はそう言い、あたしへカメラのレンズを向けた。


途端に気持ち悪さを感じて座り込んでしまった。


「カメラをこっちへ向けないで!」


「どうしたんだよ?」


近づいてくる西村君。


しかし、あたしは座り込んだまま逃げる事ができなかった。


「ほら、立って」


そう言って手を差し出して来る西村君。


あたしはその手を取るふりをして、持っていたデジカメを奪い取った。


「あ、なにするんだよ!」


そう怒鳴る西村君を無視して、データを確認する。
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