ストーカー
今までたまっていた鬱憤が一気に吐き出される。


声をかけてきた男は怯えた表情を浮かべて、さっさと逃げて行ってしまった。


周囲の人たちは好奇の目をあたしへ向けて来る。


なんで?


いやらしい男が逃げ出したのに、どうしてぼーっと突っ立ってあたしを見てるの?


あの男を早く捕まえてよ。


悪いのは、あたしじゃないじゃん!!


自分以外の全員が敵に見えた。


誰もわかってくれない。


誰も味方をしてくれない。


あたしは一人ぼっちだ……。
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