ストーカー
☆☆☆

翌日、家を出ると璃桜がいた。


「どうしてここにいるの?」


驚いてそう聞くと、璃桜は「昨日約束したから」と、なんでもない様子で言って来た。


「大丈夫だって言ったでしょ? 練習もあるんだから」


そう言うあたしの手を握りしめて歩き出す璃桜。


「ねぇ、聞いてる?」


「聞いてる聞いてる。確かに練習はあるけど、ここで練習の方を優先したら、俺きっと後悔する」


「えっ」


璃桜の言葉にまた驚いてしまった。
< 50 / 244 >

この作品をシェア

pagetop