運命ノ黒イ糸
「ちょっと待ってよ! それはヒドイんじゃない!?」


いくら輝明が相手でも、それは許せなかった。


1口も食べずに食べられないなんて、言われたくない!


そう思って引き止めたのに……。


次の瞬間、あたしの頬に輝明の手がぶつかっていた。


パンッと音がしてそのまま横倒しに倒れる。


衝撃が強すぎて地面に腰を打ちつけてしまった。


「え……」


唖然として輝明を見上げる。


輝明はあたしを見下ろして「嫌なんだよ。汚い物って」そう、言ったのだった。
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