彼に愛されたのは私だけ
遠くからでも綺麗に見えるはずだけど間近で見ると
とても肌が綺麗で、目はパッチリとした二重。しっかりと通った鼻筋。うっすらとした、色気ある優しそうな唇。
まるで雑誌の中からそのまんま飛び出してきた、モデルさんのよう。
「……」私は驚きのあまり、しばらく固まってしまった。
「どうして固まってるの?」とそのイケメンは首を傾げて私に聞いた。
ほゎ〜こんな人初めて会った…イケメンだなぁ〜…
って私キモいッ!!私は右手を左右に振った。
「あ、あんた誰?」私はワントーン低くして彼に言った。
「えっ、知らないんだ…まぁいいや俺は神崎宏樹。
君と同じ学年。よろしく」彼はそう言うと、彼の大きな手を私の前に出した。
「?」
「だーかーらー、これ」と言いながら彼はその出した手を動かした。