また、君の優しさで包み込んで。
私はいつの間にか海に来ていた。
お母さん、お姉ちゃん、ごめんなさい。
私はもう星になることにしました。
追いかけないでね。
そしてりゅうちゃん。
好きです。これからもずっと。
伝えたかった。
でも、それは許されないことなんだって。
ごめんね。
涙が流れたけど、海水に消えていく。
もう肩まで水につかっていた。
「…き、咲ー!」
嘘。早く行かないと。
「咲!」
すると後ろから抱きしめられた。
「何してんだよ!」
やめてよ。私はもう死ぬの。
来ないで。
「咲!咲がいて俺は悲しくない。逆にいてくれなきゃ困るんだよ!咲が好きなんだよ!」
え。なんで?
「なんで、なんでもっと早く言ってくれなかったの。私はどれだけ苦しんでなきゃいけないの!」
「ごめんな。全部聞く。言いたくないなら聞かない。でも、俺は咲がいなくなるのが一番いやだ!」
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