グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)
「出てこないつもり? いいわ。それなら、このドアぶち破るわ! 」

 ドン!

 玄関のドアに体当たりするデルバ。


 びくともしないドアに、デルバは狂ったように怒りだした。


「開けなさい! 私に恥をかかせて、これで済むと思っているの? 」

 怒り狂っているデルバは、持っていたバックからナイフを取り出した。


「こうなったら、こじ開けてやる! 」

 ナイフで鍵穴をこじ開けようとするデルバ。


 
 鍵穴がグチャグチャになったとき・・・
 
 グイッと、誰かがデルバの手を掴んだ。

 怒り狂った目デルバは振り向いた。

 するとそこにいたのは・・・

「え? 」

 怒り狂っていたデルバが、驚いた目になった。


「何をしているんだ? ここは、私の家でもあるのだが? 」

 現れたのは・・・


 なんと、アディールだった。

 20年たって国王になったアディールは、若々しく貫禄がある国王。

 王家譲りの長身で、威圧のある目をしている。


「こ、国王様・・・? どうして、こちらに? 」

「今も言ったが、ここは私の家でもある。カギを壊して侵入しようとしていたのか? 」

「ち、違います。ここに・・・私の大切な妹がいるので、訪ねて来ただけです」

「ほう? 尋ねてきたわりには、ものすごい剣幕で怒鳴り声が聞こえたのだが? それに、何故鍵穴をこじ開けようとしていたのだ? 」

「そ、それは・・・妹が、ここに閉じ込められていると聞いて。助けようとしていただけです」

「閉じ込められている? 」

 少し呆れた溜息をつき、アディールはチャイムを鳴らした。


「私だ、大丈夫なのか? 」

 アディールが声をかけると、カチャッと鍵の開く音がした。

 ドアを開けようとするが、なかなか開かないようである。


「ん? 相当叩かれているようだな? 」

 ガチャっ・・・

 やっと開くことができ、ジックニーが出てきた。

 
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