独占欲強めの部長に溺愛されてます

もしかしたら、リッキーの飼い主なのかもしれない。なにかの事情で飼えなくなり、加賀美を頼ったのでは。

野々花にヘルプを要請するくらいだから、その飼い主が急な転勤などで遠くに引っ越したとか、最悪入院しているとか。

扱いに慣れていない犬を預かるくらいだから、加賀美にとって大切な人には違いない。


「そうかなぁ」
「そうだよ」


これ以上を期待してはいけない。今の状況で満足しなければ贅沢だ。

熱々のカニドリアをスプーンですくいながら、野々花は自分に言い聞かせた。

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