家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~
「はい、ありがとうございます」

靴を履く立川さんを見送る。

「あ、そうそう。
……彼、気をつけた方がいいですよ」

松岡くんに聞こえないようにか耳の傍で、小さな声で囁かれた。

「それってどういう……」

「作品、楽しみに待っています!」

私が聞き返すよりも早く、立川さんは帰ってしまった。

「いったい、なんだったんだろう……?」

気をつけるって、松岡くんに?
なんで?

家の中に戻ると松岡くんはお茶の片付けをしていた。

「あ……」

「なんでしょう?」

松岡くんの返事は素っ気ない。
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