正義が悪に負ける時
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学校の応接室。
マコの妊娠が分かってからすぐ、
僕の両親とマコの両親が顔を合わせた。
全身アザだらけで包帯を巻いていた僕の姿を見て、マコは心配そうに視線を送ってくれた。
「治療代は全額こちらがお支払いします。
今すぐ子供を堕ろしてください。」
開口一番、父さんの一言にこの場がシンと静まった。
「滝川さん。
娘は“子供を産みたい”と言っています。
私達はそれに反対するつもりはありません。」
「それでは困ると言っているのが分かりませんか?
子供達の年齢を、この状況をもう少し考えてから物を言って頂きたい。」
「神様から授かったものに、
年齢も何も関係ないでしょうよ?」
「・・・息子をたぶらかして簡単に股を開いた女の親も、やっぱり頭沸いてるようだな。」