異世界に転生したら獣耳の美少女になってその上王子に溺愛されてんだけど。
私の表情がくるくる変わるから面白いのか、リラは
ニコニコしながら鏡越しに私を見つめている。
まるでほんとのお母さんみたいだ。
「…こんなに可愛いクオレリア様を、イチェレンザ様も
見にいらっしゃればよろしいのに…それでなくても娘が生
まれるのは初めてでしょうに」リラが呟く。娘という表現
からすると、そのイチェなんとかが私の父親らしい。ふ
む。「…リラ。イチェレンザ様は国政でお忙しいのでしょ
う。今は国が不安定ですし」たしなめるように傍にいた
メイドが言った。ここには召使いやらメイドやらが沢山
居る。階級が高い家なのだろうか。「でも…。ベネディカ
様のお産の折も立ち会われませんでしたし、亡くなられた
際も……!」リラは言いつのる。…しょうがないな、泣いて
みるか。「ふにゃぁあ、ふぎゃあぁあ!」すると、ハッと
リラは我に返り、私をあやしはじめた。
リラが怒るのも分かる。私もそう思ってるから。
もし会う時があったら、徹底的に問い詰めてやろう。
…喋れるようになってたら、だけど。
ニコニコしながら鏡越しに私を見つめている。
まるでほんとのお母さんみたいだ。
「…こんなに可愛いクオレリア様を、イチェレンザ様も
見にいらっしゃればよろしいのに…それでなくても娘が生
まれるのは初めてでしょうに」リラが呟く。娘という表現
からすると、そのイチェなんとかが私の父親らしい。ふ
む。「…リラ。イチェレンザ様は国政でお忙しいのでしょ
う。今は国が不安定ですし」たしなめるように傍にいた
メイドが言った。ここには召使いやらメイドやらが沢山
居る。階級が高い家なのだろうか。「でも…。ベネディカ
様のお産の折も立ち会われませんでしたし、亡くなられた
際も……!」リラは言いつのる。…しょうがないな、泣いて
みるか。「ふにゃぁあ、ふぎゃあぁあ!」すると、ハッと
リラは我に返り、私をあやしはじめた。
リラが怒るのも分かる。私もそう思ってるから。
もし会う時があったら、徹底的に問い詰めてやろう。
…喋れるようになってたら、だけど。