愛されプリンス½



「…ん?どうしたの?」



プリンスが急に飛び出してきたみのりに全く動じることなく優しく問う。


プリンスくらいモテると、きっと女子が物陰から飛び出してくるのにも慣れっこなんだろうか…。


「あ、あの」


みのりが、両手で握りしめていたお弁当をバッと差し出した。



「これ…作ってきたんです。よ、よかったら、食べてもらえませんか…?」



お弁当を差し出すみのりの手は、微かに震えていた。



…がんばれ。


がんばれみのり…!



「…ありがとう」



少しの間があった後、プリンスがゆっくりとした動作でみのりからお弁当を受け取った。



「嬉しいよ」



完璧すぎる笑顔が炸裂する。


みのりの目がハートになったのが分かった。



「あ、ありがとうございます…!」


「いや、ありがとうはこっちのセリフだよ」



甘------い!!(古)




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