愛されプリンス½




「あっ、ちょっと」


三枝樹(さえぐさ いつき)ぃ?誰これ」


「誰これってこないだ合コンで会ったでしょっ返して!」



慌てて取り返そうと手を伸ばすけど、奴の無駄に長い腕にヒョイッと躱される。




「あー、あのインテリメガネか。
えー、なになに、外、雨やばいな~。停電してる所も…」



「ちょっ音読しないで!」




立ち上がってなんとかスマホを取り返そうと試みるけど、ソファに座ったまま巧みに私の攻撃をかわす天王子。



「は、なんだよお前、あいつのこと好きなの?」


「はぁ?あんたには関係ないでしょっ」




私の言葉に一瞬、天王子の動きが止まった。




チャンス!




「隙あ…「関係ねーよ?」




伸ばした腕をグイッと天王子につかまれる。



引き寄せられて、すぐ目の前まで奴の顔が迫った。



不機嫌そうに茶色い瞳が細められている。




「…けどムカつくんだよ。だから俺の前ではライン禁止な」


「…はぁ?」


「俺の前で他の男と連絡取んじゃねー」




< 161 / 420 >

この作品をシェア

pagetop