愛されプリンス½
結局天王子は三杯もカレーをおかわりした。
「…こんなに食べてよく太んないね」
「俺っていくら食べても太んない体質なんだよな~」
なんて悩ましく言っているが嫌味にしか聞こえない。
…でも、素直に。
「なにニヤついてんだよ」
天王子が怪訝そうに私の顔を覗き込む。
「別にニヤついてないからっ」
逃げるように洗ったお皿を食器棚に片づけて、ソファに向かった。
素直に、おいしいって言ってくれたのは嬉しかった。
ソファに腰をおろしたちょうどのタイミングで、テーブルの上に置いてあったスマホがピロンと鳴る。
見るとラインの通知が一件。差出人は樹くん。
【外、雨やばいな~。停電してる所もあるみたいだけど、一花ちゃんの所は大丈夫?】
…そうだった。
天王子が来ていつの間にか忘れてたけど、外は嵐なんだった…!!
ゴオオオ、と叩きつける雨の音が急に大きく聞こえる。
停電…してる所もあるんだ。
蘇る。真っ暗闇の中、誰もいなくて、ひとりで、雨と雷の音がして―――
「ライン誰から?」
いつの間にか隣に座っていた天王子が、私の手からヒョイッとスマホを取り上げた。