愛されプリンス½



「思い出した。村田さん、だよね?」


「……えっと…ハイ」


まさかコイツも…ビンタのことバラす気じゃ…!



ハラハラしながら天王子を見るけど、天王子の完璧な笑顔は全く崩れない。




「村田さん」


「はっハイ、何でしょうか…」


「……もうゴミ箱の中で寝ちゃダメだよ?風邪ひくし、衛生上もよくないから」




……は?




「じゃぁ村田さん、また。行こう開人」



天王子が最後にニコッと私に微笑み、再び歩き出す。



「じゃーまた、一花ちゃん?♪」



水川もそれに伴って歩き出した。



ゾロゾロとその後を続く女子集団…ヒソヒソと私の方を見て何か言っている。



「…一花」


みのりがグッと私の腕をつかんだ。



「どういうこと?ゴミ箱の中で寝てたって」



私が聞きたい!!





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