夏に消えた彼女
海は変わらない。
でも、僕は変わってしまった。
夢の中にいた彼女は変わらなかった。
きっと彼女の姿は今後変わることはないだろう。
「パパー!」
「はーやーくー!」
揃いの白いワンピースに麦わら帽子を被った我が子達。
その姿はあの頃の彼女にそっくりだ。
でも、彼女ではない。
彼女は二度と僕の前に現れない。
夏と共に現れて、夏と共に消えてしまったから。
最期まで笑って逝た。
白いワンピースと麦わら帽子姿の花が咲いたような笑顔で──。