はちみつの景色
で、




「具体的に何をするのかな?友達って…」

そこまでは考えてなかった。
中川さんとしたいことは山ほどある。


「あ!じゃあ、放課後クレープ食べにいこう」

「ぇえ⁈」

あれ、ハードル高すぎ?


「じゃあ遊園地?」
「ちょ!」

「ちょっと待って、落ち着いて、花山くん」
「うん?」


「彼女、いませんよね…?」


中川さんから出た俺にとって衝撃的な発言。俺、彼女いるって思われてるの?

「いないよ。いたこともないよ」

ずっと前から中川さんが好きだから。


「ぇえ⁈本当に?」

「そんなこと嘘つかないよ。
あ、中川さん。もう6時過ぎてる、家はどこらへん?」
「西町公園の辺りだよ、ホントだ、もう帰らなきゃ」

「今店閉めるから送ってくよ。」

「大丈夫大丈夫!いいよ!」

「そう?また遅くなった日は送らせてね」


帰っていった中川さん。送って行きたかった…もう少し一緒にいたかった。

そう思いながら、余韻に浸るって、俺、重症。

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