学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
「そうなんですよー、こんなナリしてますが女ですっ。 ていうか美麗さん、私のアカウント知ってたんですか?」
「あ、えっと……さっき「唐草 美麗」のページを見てて、stardust193…育美ちゃんのコメントを見たから知ってるんだよ」
「あぁそれでっ。 突然来ちゃってすみませんっ。 ご迷惑かと思ったんですが、私「唐草 美麗」の大ファンでっ。 もう、どうしてもどうしても会いたくてっ」
「……そうなんだね。 あの…SNSに和真のことや私たちのことは……」
「誰にも言わないんで大丈夫ですっ!! なんなら今、「見つからない」ってコメント載せてきちゃいますねっ」
携帯を操作し始めた育美ちゃんは、慣れた手つきで文字を打ち込んでいく。
そして「送信っ」という言葉が聞こえた時、俺たちは それぞれ自分の携帯に視線を落とし、stardust193のコメントを探し始めた。
たくさんのコメントがある中から、ようやくstardust193を見つけ出し……、
【森林公園ヤバすぎw アホみたいに広いから見つからねぇw】
……と書かれているのを確認した。
即座に【頑張れ】とか【もっとよく探せ】とか【走って見つけろ】とか、色々なコメントが返ってきている。
【役立たず】…なんて言葉も見かけた。
まったく……これだからネットの世界は……。
相手の顔が見えないからって、言いたい放題に言い過ぎでしょ。