学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
「えっと……」
「……」
「……あっ、そうだっ。 私だけじゃなくてトラくんも絶対マルの写真好きだよっ。 もちろん和真もっ。 ほらもう3人だよっ、最初の3倍だよ凄くないっ? ねっ、すっごく凄いことだと思わないっ?」
一生懸命に言葉を繋ぐ。
そうするとマルは、ふっと息を吐いてから どこか呆れたような顔をした。
「……お前って、どうしようもない馬鹿だな」
コツン、と頭を叩かれる。
その拍子にバランスを崩しそうになるけど、なんとか堪えて……また真っ直ぐにマルを見つめた。
「ちょっと…なんで叩くのー……」
「お前が馬鹿過ぎるからだろーが」
「えぇー……」
「……ありがとな、美麗」
「……ん。 どういたしまして」
唐突な「ありがとう」。
ぶっきらぼうにだけど、真っ直ぐに。
マルは私を見ながら「ありがとう」と言った。
ほんの少しだけ…頬を赤らめながら。
「……ヤベェ、なんか恥ずかしい」
「えー?」
「だってお前…どんだけ俺を褒めるんだよ……。 心を奪われたとか1番好きとか……そんな風に言われたら普通に照れるっつーの」
「だって本当のことだもん。 毎日欠かさず見るのはマルの写真くらいだよ?」
「あーもう黙れっ、嬉しすぎて死ぬだろ馬鹿っ」
照れに照れまくって、マルの顔はさっきよりも赤くなっている。