王女にツバメ
課金か。
さすが、今の若い子の例えは秀逸だ。
「ホストみたいに借金してるでも無いなら、まあ投げ銭だと思うくらいで良いんじゃないですか? 将来一緒になるなら話は別ですけど」
「それは、ない。断じてない」
「先輩が正常な判断力を持ってて一安心です」
にこりと犬飼が笑った。
あたしも笑い返す。
「裏葉さんってどれくらい稼いでんの?」
突然の質問に、料理をする手が止まる。
何ですと?
「どうして?」
「いや、家賃結構すんのかなって」
「え、ああ、ここの?」
ピーピーと、ご飯の炊ける音がする。