孤独であった少女に愛情を
「それで、あの子は泣いたんですか?」

先生は、「はい。」とだけ答えた。

「そうですか。

あのAが、泣いたんですか。

私たちはもう何年もあの子の泣き顔など見ていません。

私だけでなく、みながです。
最後に見たのはあの子が小学生になる前でしょか。

そうですか、そうですか

あの子が、あなたの前では涙を流すのですね。」

私は電話越しに祖母の声を聴く。


「Aを、よろしくお願い致します。」

祖母のその言葉を最後に電話は切れた。
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