孤独であった少女に愛情を
〈語り〉Aの祖母

あの子はA家の中でも最も優れた子でした。

姉や妹の方も優秀だった。

けれどあの子には及ばなかった。

小さな頃から誰が見てもその差は歴然でした。

でも、大きくなるにつれ、大人の事情というのですかね。

あの子はそれを瞬時に察して行動をとるようになりました。

そしていつも、自分の事より他人を考えて他人のために行動する子でした。

嫌なことでも、優しく微笑みながら。

私はその察しの良さとあの子のあの優しさに、甘えてしまった。

末の孫が理不尽な死を遂げて、やるせなさを全て受け入れてくれるあの子に。

あの子が傷つくことも考えず。
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