ワケあって、元彼と住んでます。
ドラッグストアやディスカウントショップを廻って、日用品を購入すると、大方、必要なものが揃ってきた。

昼過ぎから買い物に出たのに、冬の太陽はとっくに沈んで19時をまわるところだった。



「香穂、なに食べたい?」

「おごってくれるの?」

「いいですよー、買い物付き合ってもらったし」

「おー、やったー」



かなり前からお腹が空いていた。
一刻も早く何か詰め込みたくて、近くのファミレスを指定する。

瞬ちゃんには「もっと高いものでいいのに」と笑われた。



お腹を満たしてから、家に着くなり瞬ちゃんは荷解きをするため部屋に入っていった。
落ち着いたらお風呂に入るように伝えて、私もバスルームへ向かった。

明日から仕事が始まるのに、これからのことを考えるとドキドキして眠れないかもしれない。
お湯を張ったバスタブの中に、特別な日にしか使わない少しだけ高価な入浴剤を入れる。



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