その瞳に私を写して
その日の職場で、何があっても、麻奈はニヤけていたのに違いない。

「Mana,You look so happy.」

「えっ、そう?」

秘書のキャシーにも、そう言われる始末。


当然だ。

好きな人が 自分を好きだった。

まさにその経験を、今日の朝、麻奈はしてきたのだ。

心なしか、仕事もはかどる。


「Mana,a person to want to see you came to the office now.He wants you to watch a photograph.」

「photograph?」


部屋に入ってきた男の子は、高校を卒業したくらいに見えた。

彼の写真を見て気に入ってくれれば、専属のカメラマンとして雇って欲しいという趣旨だった。


検討して返事をすると言って、その場は帰ってもらったが、正直そういう若い子は珍しくない。

アメリカは何歳だろうと、”今”契約しているカメラマンにとってかわって、自分が専属カメラマンになることができる。
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