hibi
「加藤大輔! これは事件だよ!不思議事件!」

俺の名を大声で叫んだのは三上祐次。オカルト好きな俺の友人だ。イケメンなのにもったいないな。

朝の緊急集会も終わり、教室に戻ってきた矢先、祐次は俺のところによってきて話しかけてきたのだ。

「不思議な事なんて何もないだろ。」

「不思議だろ!だって殺される事はあっても自殺する事はないって言われていた奴が自殺したんだから」

「じゃあ、お前はどうしてあいつが死んだのか分かるのか?」

祐次は首を横に振る。

「はっきりとはわからないよ。だから不思議事件なんだ。だけど、俺は最近騒がれてる『代行人』が関係してると思っている」

「何で?」

祐次は呆れていた。俺、なんか変なこと言った?

「大輔、代行人の噂が流れ出てから、1ヶ月でこの町では自殺者が二十名、失踪者が三十二名出ているんだ。、噂が流れる前はこんなことはなかったのに。」

おい、急にシリアスにならんでくれ、祐次。

「だとしても、オレらには何も出来ないんだし、忘れなよ」

それが一番いいだろ? オレらには何も出来ないんだから。
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