潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
(どうか私の思いが良いように彼に伝わってますように。決して会いたくないから、そちらの仕事を優先しては?と言ったんじゃない、と彼が分かってくれてますように……)
都合のいい願いを頭の中で繰り返して、時々目線をドアの方へ走らせる。
だけど、彼はなかなか出勤して来ず、不安は塊のように膨らんで、仕事はますます捗らなくなった。
彼が二課に入ってきたのは、始業ギリの時間帯だった。
しかも余程焦っていたらしく、額には汗を浮かべて息も切らしていて……。
(そんなに走ってこなくても……)
私は無言で彼の様子を見つめながら思い、何と声を掛けようか…とチャンスを狙っていた。
彼は自分の座る椅子まで来るとポケットからハンカチを取り出し、額の汗を拭こうと少し髪の毛を持ち上げた。
あ…と小さな声が発せられたのはその瞬間。
私がちらっとその声の主を振り向くと、新人社員の彼女は目を大きく見開いていて、越智さんの方をじっと見つめていた__。
「越智さんて…」
溢れるような声を漏らし、その先の言葉が分かった私は、ガタンと椅子から立ち上がった。
都合のいい願いを頭の中で繰り返して、時々目線をドアの方へ走らせる。
だけど、彼はなかなか出勤して来ず、不安は塊のように膨らんで、仕事はますます捗らなくなった。
彼が二課に入ってきたのは、始業ギリの時間帯だった。
しかも余程焦っていたらしく、額には汗を浮かべて息も切らしていて……。
(そんなに走ってこなくても……)
私は無言で彼の様子を見つめながら思い、何と声を掛けようか…とチャンスを狙っていた。
彼は自分の座る椅子まで来るとポケットからハンカチを取り出し、額の汗を拭こうと少し髪の毛を持ち上げた。
あ…と小さな声が発せられたのはその瞬間。
私がちらっとその声の主を振り向くと、新人社員の彼女は目を大きく見開いていて、越智さんの方をじっと見つめていた__。
「越智さんて…」
溢れるような声を漏らし、その先の言葉が分かった私は、ガタンと椅子から立ち上がった。