潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
ドアを閉め、多分エレベーターの方へ向かったと思う相手を追いかけようと走り出した時、逆方向から大きな声がして振り返った。
声の主は営業推進部の部長だった。
彼は昨日まで他県に出張していて、社内で見かけるのは久し振り。しかも、背の高い男性に向かい、「あれ?!」と声を発している。
「ひょっとして、OCFの越智さんじゃないですか?」
呼び止められた男性はビクリとして立ち止まり、目を留めた相手を見て一瞬固まった。
「どうしてこんな所に…副社長さんが?」
我が社にご用事でもありましたか?と気さくに問う相手に、彼は笑い返しながら、「すみません、ちょっと急いでますので」と断っている。でも、遠慮のない部長は、そんな動揺した雰囲気を汲み取らず、「聞いてますよ」と話し始め__。
こっちはそんな二人の様子を遠目に見つめたまま身動きも出来ずに佇んだ。
オフィス内で起きたトラブルを知っているような部長は、大きな会社も何かと大変ですね…と労い、その責任も全ては上が被らないといけないのですから弱りますよね…と気の毒がる。
声の主は営業推進部の部長だった。
彼は昨日まで他県に出張していて、社内で見かけるのは久し振り。しかも、背の高い男性に向かい、「あれ?!」と声を発している。
「ひょっとして、OCFの越智さんじゃないですか?」
呼び止められた男性はビクリとして立ち止まり、目を留めた相手を見て一瞬固まった。
「どうしてこんな所に…副社長さんが?」
我が社にご用事でもありましたか?と気さくに問う相手に、彼は笑い返しながら、「すみません、ちょっと急いでますので」と断っている。でも、遠慮のない部長は、そんな動揺した雰囲気を汲み取らず、「聞いてますよ」と話し始め__。
こっちはそんな二人の様子を遠目に見つめたまま身動きも出来ずに佇んだ。
オフィス内で起きたトラブルを知っているような部長は、大きな会社も何かと大変ですね…と労い、その責任も全ては上が被らないといけないのですから弱りますよね…と気の毒がる。