きらきら光る
陽咲の記録を閉じるとやけに疲れを感じた。

あ~タバコ吸いてぇ~。

屋上の扉を開けるとちょうど夕焼け空だった。

真っ赤な空は紅葉色をしていて、たばこの煙が空へ上がっていくのを見てひとりの人を思い出す。

須藤茜。

高校でバスケ部だった俺はマネージャーだった茜と出会った。すぐに意気投合して付き合いはじめた。それまでは付き合った人ともすぐに別れて長続きしなかった俺が唯一続いた人。

今も忘れられない人。
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