きらきら光る
~♪

不意に白衣のポケットに入れていた携帯が鳴り出す。

『生きてんのか?』
「おー」
『どうだよ。母校は』
「あー」
タバコを吸いながら気のない返事をすると
『あ行で会話する気か』
と笑うのは茜と俺が仲良くしていたバスケ部仲間の大山拓也。
『まだ茜のこと忘れられないのか?』
「まぁな。」
『もう、4年だぞ?茜が死んで。』
「あー」
『そこにはもう茜はいないぞ。』
「わかってる。」
『わかってないな。お前。』
「わかってるよ。てかわかった。」
1年かかってやっぱり茜は死んだんだと母校に勤務してわかった。ここにももういないのだと。
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