きらきら光る
俺は紅葉色の夕暮れの中、茜の墓の前にいた。

茜が好きだった花を手向ける。



やっと過去から歩み出せたことを伝える。

でも茜を忘れたわけじゃない。


茜がいたから幸せは待つんじゃなくてつかみにいかないとならないって知った。

これからも夕日が紅葉色に見えることがあると思う。

それでももう過去には戻らない。

そこには陽咲がいない。

俺は陽咲のいる今を一歩ずつ歩んでいく。
< 227 / 231 >

この作品をシェア

pagetop