きみの理想の相手


高校の頃の恋心が思い出されるから、ドキドキしているように感じた。

恋心とは違う、懐かしさがある胸の高まりだと思う。

髪にポタポタと雨の粒がかかる。

ポツポツと降っていた雨がいきなり強い雨に変わって私はずぶ濡れになった。

ただ、何分くらいだろうか。
立ちつくしていた。

何故か悲しくもないのに、心が空っぽになっていた。

懐かしさと安心できる相手がいるのに、何かが切ない。

「暦?」

私を呼ぶ声がして、その声の主の方を見たら、
見たことある人物だった。
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